文 : 山尾かづひろ
豊川稲荷 |
【豊川稲荷・弁慶堀】
都区次(とくじ): それでは山王・日枝神社から豊川稲荷へ行ってみましょう。地下鉄で行きましょう。
江戸璃(えどり): 赤坂見附に行くのでしょう?外堀通を歩いて行こうよ。この豊川稲荷は大岡越前守忠相が愛知県の豊川町を領していた縁で大岡の邸内に勧請し祀っていた社だったのよ。それを明治になってこの地へ移して豊川稲荷東京別院として創建したのね。けっこう有名な芸能・スポーツ関係者の信仰を集めているのよね。よく歩いたから向いの虎屋でお茶を飲んで行きましょう。この店は戦前からあって年配の人にはよく知られているのよ。休憩したら江戸城の外堀の弁慶堀へ行ってみましょう。
都区次: 江戸にあって弁慶堀とは変わった名前ですね。
江戸璃: あの源義経の家臣の武蔵坊弁慶とはまったく関係がないのよね。寛永年間にこの堀を掘った江戸城普請の大工の名棟梁「弁慶小左衛門」から来ているのよ。
弁慶堀 |
梅雨兆す豊川稲荷の石狐 長屋璃子(ながやるりこ)
澱み切る弁慶堀の灸花 山尾かづひろ
澱み切る弁慶堀の灸花 山尾かづひろ