2014年1月5日日曜日

尾鷲歳時記(154)

去年今年の僕
内山思考

那覇新春いつものジェット音満ちて  思考

沖縄の初日の出


『あけましておめでとうございます』沖縄住まいを始めて半月過ぎた。暮れの29日にヒロコさんたちが僕と恵子のために忘年会をしてくれるというので、今帰仁(なきじん)まで出掛けた。今帰仁はヒロコさんの故郷だから知人も多い。楽しい宴になりそうな予感がした。安謝(あじゃ)からだと一時間半ほどの道のりだからそんなに急ぐこともないが、寄り道したいので、昼前にレンタカーを運転して58号線を北上した。

途中、同乗のヒロコさんの案内で、俳人の小熊一人(かずんど)の句碑と偉人、名護親方の顕彰碑に立ち寄った後、大型ファーストフード店「A&W」で昼食を簡単にすます。なんといっても夕方のご馳走を戴くために馳走?しているのだから、胃袋を空けておく必要があるのだ。それでもずいぶん早く目的のヨシコさんの店(本日都合により閉店の貼り紙あり)に到着、ヨシコさんが食事の用意してくれている間、琉舞のビデオを見て過ごした。

ここは北山高校の近く、昨年ドラフトで巨人入りした平良拳太郎投手も練習の合間によくやって来たという。忘年会は五時頃から始まった。メニューは骨付き豚肉のたくさん入った寄せ鍋、芋や麩のチャンプルーなどなどである。やがてタカコさん、少し遅れてヨシミさん、アキラさん、キヨジさんが到着、久闊を癒しながらの大賑わいになった。
桜咲く城へ珊瑚の磴のぼる 一人
皆はオリオンビールと25度の泡盛で意気をあげ、僕はヨシミさんが持参してくれた「ピージャー(山羊の刺身)」と「チーイリチャー(山羊の血の炒め煮)」に初挑戦。酢醤油で食べるピージャーは少し堅めの「かしわ」の歯ごたえ、癖のあるチーイリチャーも充分に好奇心を満足させてくれる味だった。お腹一杯になったところで歌の時間、僕も「二見情話」を熱唱する。しゃべり足りない気もしたが1月末の「今帰仁さくら祭り」での再会を約束して解散、那覇のアパートに帰ったのは深夜零時ちょうどだった。