2014年12月28日日曜日

尾鷲歳時記(205)

おいしいカツオだし 
内山思考 

数え日の石に木に触れ那覇巡り   思考

沖縄メニューが並ぶ店先









安謝(あじゃ)でのアパート生活が始まった。室温24度、開けっ放しの窓から風さやさや。静養第一の恵子は寝っ転がっている時間が長く、僕は買い物がてら散歩がてら外出する時間が多い。一応レンタカーを借りてはいるが、緩やかな坂を下りていけばすぐスーパーがあるから日常に車はいらない。とにかくこれから毎日、万歩計のカウント数を増やすのが仕事のような生活である。

昨日はクリスマスイブだったからマーケットの総菜売り場はチキンを主体とした揚げ物のオンパレードだった。老若男女が次々に手を伸ばして買って行く。野菜類のおかずはと見れば、ポテトたっぷり油ピカピカの炒めもの、どれもこれもうまそうやなあと見つめるのはタダだから、眺めておいて、なるべくサッパリしたプレーン系統の夕食を二人前買って帰った。

それとサンピン茶(ジャスミンティー)の2リットル入りペットボトルも忘れない。緑茶はたくさん飲めないが、このサンピン茶は口当たりがいいから内山夫婦のお気に入りなのである。運動量を増やすまで食事の質と量には繊細でいたい。その内、タカシさんヒロコさんたちと焼き肉バイキングに進撃したいものである。

今日は恵子に外出させる目的もあって外食することにした。目指すは新都心に近い大型マーケット、そこのテナントで沖縄そばを食おうというのである。ちょうど昼時で満席だったが、回転が早くて、すぐ「二名様どうぞ」の声。注文はすでに決まっていて僕が「ゴーヤチャンプルー定食」恵子「野菜そば」である。
このホテルの
レストランによく行く
本当はもう少し足を伸ばして「沖縄す(そ)ば」の専門店へ出かけたいところだが、まずは近場で舌慣らしの舌鳴らしというところ。まわりのテーブルの様子を見るとは無しにチラチラするうちに「おまちどおさま」の声。ああ、やっと沖縄の味を楽しめる。僕は定食についている小ぶりのソーキそばの、恵子は野菜そばのスープをそれぞれ啜って、ニッコリ笑い合ったのであった。