内山思考
微笑んで僧の水洟光りけり 思考
灼熱の窯出し作業 |
「あ、しまった!」 紀勢新聞を読んでいて思わず声をあげた。毎年、自分のコラム「内山思考の四季即是句」に、頂いた年賀状の俳句をすべて紹介していて、今回も三十句ほど掲載したのだが、最後の和田悟朗さんの名が「悟郎」になっている。大体、アイウエオ順なのでいつも最初が青木健斉上人、とりが和田悟朗さんなのだ。ゲラを貰って一度、校正したにもかかわらず見落としたのである。
和田さんは自分の名前が誤記されることについて書いておられ(「時空のささやき・名前のこと」)、 僕はそれを読んだ時、世の中には何と無神経な輩がいるのだろうと嘲笑し、自分も「思考」を「思孝」と間違われるなどと文章にした記憶がある。なのに…嗚呼。和田さんも紀勢新聞の購読者である。すぐにお詫びの電話を入れると、「ハハハ、よく間違われるんだ。」と笑って下さった。そう言えば以前、「校正は神様にしか出来ない」と言っておられたっけ。
内山思考の四季即是句 左下が悟郎に |