2011年9月11日日曜日

私のジャズ (36)

ソ連のジャズ その2
松澤 龍一

ANTHOLOGY OF SOVIET JAZZ
 (MOHO M60 46115  001)












今回も、又、ソ連のジャズである。お借りした2枚目のレコード、これには BLUE NIGHT と副題が付いている。録音月日は前のものに比べさらに古く、1930年代前半のものが多い。演奏はバンジョー、弦楽器、アコーデオンが加わり、ジャズ風のロシアン・ポピュラー・ミュージックである。事実、ロシア民謡などジャズ風にアレンジされ演奏されている。これがジャズかと言うとジャズでは無い。では何かと言うと、初めて聴くタイプの音楽で、なんとも名状しがたい。でも、妙に快い。

そう言えば、日本でも、西洋から移入された音楽はすべてジャズと称される時代がかなり長くあったような気がする。石井好子も藤沢嵐子もバッキー白片も山下敬二郎もジャズをやっていた。この伝で、ソ連でも西側資本主義世界の音楽はすべてジャズと呼んでいたのかも知れない。それにしても適性音楽として禁止されなかったのだろうか。



ジャズはニューオリンズの紅燈街で始まったとされるのが通説であるが、本当にこんな騒がしい音楽が演奏されていたのか、常々疑問に思っている。遊郭を取り囲む飲み屋街で演奏されていたのがジャズと言う音楽で、内ではこのようなしっとりしたメローな音楽が流れていたに違いない、と思っている。