2013年6月9日日曜日

俳枕 江戸から東京へ(127)

山手線・日暮里(その27)
根岸(上根岸82番地の家⑫「子規庵」)
文:山尾かづひろ 

広島大本営













都区次(とくじ):子規は従軍記者として広島へ移動しますが、どいう訳ですか?
江戸璃(えどり):その当時の広島は大本営が東京の宮中から広島に移転して、明治天皇も戦争指揮のために広島入りしていてね、国の立法・行政・軍事の最高機関が一時的に広島に集積したことで、広島は臨時の首都機能を担っていたのよ。

 休戦後子規清国へ桜の実 佐藤照美 

都区次:年表を見ると子規は休戦後の明治28年4月10日に清国入りしていますね。
江戸璃:いくら従軍記者と言ったって軍の報道担当の指揮の下に居るから、自分の都合で動けないわよ。
都区次:1ヶ月ほど広島に居ましたが、何をしていたのですか?
江戸璃:同行した古島一雄の話によると、やることがないので毎日、芝居小屋に「娘の手踊」を見に行っていたそうよ。
都区次:ところで今日は日暮里からどこへ行きますか?
江戸璃:今日は鳥越神社の例大祭だから見物に行かない?

鳥越神社祭










夜祭や鳥越おかず横町も 長屋璃子(ながやるりこ)
夕されば祭帰りの人通り 山尾かづひろ