内山思考
人情の時計を秋に合わすなり 思考
藤山直美さんの舞台チケット |
藤山直美さんの舞台を観に行ってきた。場所は名古屋の中日劇場で、同行は妻、恵子と知人の青木夫妻である。恵子は二週間ほど前に階段を踏み外し、右足の中指を挫いてしまっているので歩きにくそうだ。医者は骨折はしてないと思うが、痛みが続くようならもう一度来なさいと言ったそうだ。「明日行ってくるわ」と妻。さて開演一時間前に劇場に着くとロビーはもうたいへんな賑わいである。その多くが六十代七十代のおばちゃん。皆さん目を輝かせ表情豊かに語り合っている。その圧倒的な活力に思考と青木上人はタジタジとするのであった。
今回、観劇初体験の僕を誘ってくださったのは上人の奥さんである。何でも藤山直美さんの大ファンで、彼女の舞台は何度か観ているという。是非とも連れて行って下さいと要望したので、すぐネット予約をしてくれたが、「ごめんなさい、もう二階の端しか空いてなくて」とのこと。でも当代きっての喜劇役者の芸を堪能できるのだから、たとえ隅っこでも文句のあろうはずがなかった。
人だかりを縫うようにして席に着くと、早くもお弁当を食べている人が沢山いるのにまず驚く。11時開演で途中に30分の休憩を挟むのだが、それよりは今の間に食べて置こうということのよう。そしていよいよ始まったのは「ええから加減」というお芝居で、直美さんと高畑淳子さんがベテラン漫才コンビを演じる。廻り舞台のセットを大きくいじらず、照明を上手く使って幾つかの空間と時間を表現する方法は、とても興味深いものだった。
さっそく 手摺りをつけて貰った |