内山思考
忘年会の顔の一つになり切りぬ 思考
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自然の火の温かさは 心身を癒やしてくれた |
光陰矢の如し。12月も5分の1が過ぎ、すぐ4分の1、3分の1と分母が少なくなり行くのは、いつもながらにどこか切ない。明日は(7日)大阪の某ホテルで、関西現俳協による忘年会アンド句集祭が催される。僕も今夏、第三句集「やさしい下駄」を刊行したので参加させていただく予定。10時ごろに車で尾鷲を立つつもりでいる。それでもずいぶん早く会場に着くだろう。年に一度、諸先生や先輩方にまみえる機会であるから、大いに楽しみである。柿本多映さんにも久し振りに会えるかも知れない。
ここから話の腰をみずから折ってしまうのは残念だが味覚の話題で、一昨日、知人に牡蠣を沢山貰った。あまりに山盛りなので、違う知人にお裾分けして持って帰ったら、妻が牡蠣飯を炊いてくれた。これがうまかったのなんの、三合の米に牡蛎の身を三十個入れたそうで、残りの二十個ほどは蒸して食べたが、夢中のあまり写メールを撮り忘れてしまったのは残念だった。
話はまた飛んで、実は今月半ばで炭焼きのバイトを辞めることになった。妻の恵子と二人でしばらく訪琉する計画をたて、そのために体を自由にする必要が生じたのである。思えばちょうど十年働かせて貰ったことになる。他の仕事や妻の通院のためとは言え、就労日時の一定しない男を、機嫌よく使ってくれた親方夫婦には心から感謝している。通い慣れた山の窯も、芳しい煙りの匂いも、ウバメガシの手触りももう僕には無縁のものとなってしまう。あんな記憶こんな思い出、いろいろ考えると感傷的になりそうなので、残された数日をいつも通りに過ごそうと思っている。
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周美さんから届いた コンサートチケット |