2014年2月2日日曜日

俳枕 江戸から東京へ(161)

山手線・日暮里(その61)
根岸(上根岸83番地の家(43)「子規庵」)
文:山尾かづひろ 
桃林堂














都区次(とくじ):前回は大黒天の護国院でしたが、今回はどこへ案内してくれるのですか?

京菓子に抹茶二月の風の中 佐藤照美

江戸璃(えどり):やはり大矢白星師に案内してもらったコースの続きだけれど、護国院の東前方の桃林堂という和菓子店に行くわよ。人によっては不忍池より上がって来たと言うより、東京国立博物館から歩いてきて芸大の音楽学部と美術学部の間を通って来て突き当たった和菓子屋と言った方が分り易いかもね。その20年前の話だけれど、桃林堂で白星師が一行に店の名物の「小鯛焼」を買ってくれたのよ。その当時、店の玻璃戸に「薯蕷」という墨書が貼ってあってね、白星師が店の人に何と読むのかと聞いたのよ。確かにこんな字は読めないわよネ。そうしたら「ショヨ」と読んでヤマイモを主原料にした上用饅頭の古い呼び名と言われたそうなのよ。それで私も白星師の真似をして聞いてみるわね。
江戸璃:今は「薯蕷」は営業目録にも無くて造ってないらしいのよ。「小鯛焼」を都区次さんの分も買ったから、食べながら歩きましょう。


芸大煉瓦図書館









寺町を塒(ねぐら)に痩せず寒鴉 長屋璃子(ながやるりこ)
芸大や煉瓦の大廈(たいか)寒鴉 山尾かづひろ