内山 思考
遠足をそのまま続け人生や 思考
榎木さんにサインして貰っているところ |
日活映画と言えば、やはり大スター石原裕次郎の名が浮かぶ。彼がいまだに我々の記憶に強く残っている大きな理由は、映像もさることながら、時代を象徴するボーカリストとしての存在感にあると思う。 「赤いハンカチ」「夕陽の丘」「夜霧よ今夜も有難う」など、我々はカラオケでイントロが流れれば、甘い感傷と共に少なくとも一番の歌詞は見なくても歌える。
さて、本題は別で、当時の日活映画の多くに出演した榎木兵衛さんは尾鷲市九鬼町の出身である。名に覚えが無くても、 「何だこの野郎!」 とか言って出てきたと思ったらアッという間に裕ちゃんにやっつけられ、画面から消えてしまう長い顔に金壺眼(かなつぼまなこ)と言えば思い出して頂けるかも知れない。 いつだったかテレビの「笑っていいとも」で、三谷幸喜さんが榎木さんを紹介した時、ファンだった僕は大いに喜んだものだ。三谷さんは自らの監督作品「みんなのいえ」「THE有頂天ホテル」「ザ・マジックアワー」にそれぞれユニークな役で榎木さんを登場させてくれている。 そして、とうとう平成十八年の五月、尾鷲文化会館で「THE有頂天…」を上映し、合わせて榎木さんをゲストとして招く機会に恵まれた。
三谷幸喜さんから届いた花飾り |