2012年11月4日日曜日

俳枕 江戸から東京へ(96)

三田線に沿って(その11)
炭団坂・坪内逍遥・内藤鳴雪
文:山尾かづひろ 

坪内逍遥














都区次(とくじ): この炭団坂には文学的由来があるのですか?
江戸璃(えどり): 坂を登りつめた右側の崖の上(現在は日立本郷ビルが建っている)に、坪内逍遥が明治17年から20年まで住み、小説神髄や当世書生気質を発表したのよ。

 初時雨足音の消ゆ炭団坂 畑中あや子

江戸璃:坪内逍遥が明治20年に同じ町内に移転後、旧松山藩主の久松家が同じ場所に松山藩の子弟のために常盤会という寄宿舎を建ててね。旧松山藩士だった内藤鳴雪が文部省参事官を退官後、常盤会の舎監を務めながら藩史料編集に従事したのよ。

内藤鳴雪












旧跡のなつかしくあり暮早し 長屋璃子(ながやるりこ)
時雨傘たたみて坂の本郷へ 山尾かづひろ