内山思考
寄鍋や箸は過去から未来から 思考
朝日を受ける大銀杏 |
今日は久しぶりに南伊勢町の山へ炭の原木を伐りに行ってきた。朝7時に家を出て、駐車場まで少し歩く。丁度その方向が真東になるので、出たばかりの冬の太陽と向き合う形になり、さあ、これから楽しい肉体労働の始まりだ、と胸が躍る。僕の好きなひと時だ。いつもより寒いと思ったら案の定、車のフロントガラスに霜が降りていて、ああ、冬がやってきたんだと改めて実感した。キャッシュカードを出して霜を削ろうとしたら、近所の奥さんが「これ使って」とお湯を入れたペットボトルを持って来てくれ、有り難く頂戴したそれをかけると一瞬にして霜は融けた。
ようやく出発して路地をでると、金剛寺の前の大銀杏が朝日を浴びて見事に輝いている。あまりの美しさに、車を停めて写メールを数枚撮った。再び走り出し、FMでクラシックをききながら20分後に窯に到着、今度はトラックに乗り換えて一路、原木山へと向かう。同行はH君とS君で共に四十代だ。他愛の無い雑談をしながら海沿いに走る走る。
やっと目的地へついたら今度はリュックサックを背負い、チェーンソーを持って急斜面を登らなければならない、僕は重い物を持つのは苦にならないが、登山は不得手ときている。それでも高度を稼がねば仕事にならず、やっとの思いで現場に荷を下ろすと、もうそこで弁当を食べたい気持ちになった。しかしそうもいかない、簡単に段取りを説明して、さあ開始、程なくそれぞれのチェーンソーが唸りをあげ始めた。
この景色をおかずに 弁当を食べた |